Ⅶ-41 「着物を着てください」(その2)

お客様によく「着物を着る機会がなくて」と言う言葉を聞きます。それに応えて業界では着物のイベントに向かう訳ですが、それとは反対方向に、即ち普段に着物を着る環境を啓蒙する事の方が重要と思えます。

「着物を着る機会がなくて」と言うお客様の言葉に、
「今日お召しに成ってお出でになれば良いんじゃないですか。」
と言うと一応頷かれます。実は着物を着る機会がないのではなく「一人では着れない」「自分だけが着物を着るのが恥ずかしい」「こんな着物を着たら誰かに何か言われる」と言った理由がその裏にあるように思われます。

そう言った着物を着る事に対する不安を一つ一つ解消して差上げる事が着物を着る事に繋がる様に思えます。

私の店でもお客様には普段着物を着てもらうように話している。そして、
「自分で着て不安だったら店に寄ってください、直して差しあげますから。」
帯の組み合わせに苦慮しているお客様には、
「持って来て見せてください。その場に合わせた組み合わせを考えます。」
普段着物から遠ざかっている事が着物を着るのを億劫にさせている。

着物を着るのはファッションショーに出るのとは違う。仮装行列に出るのではない。着物を着る事が何か特別な事と言う意識をなくしてもらえないだろうか。

生活の中のちょっとした機会に着物を着ていただければ、もっと着物を身近に感じる事ができるに違いない。

 

結城屋のホームページは10月中にリニューアルします。ご期待ください。

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